脳神経外科ブログ

どうにかしたい片頭痛

2024.10.18

どうにかしたい片頭痛...片頭痛の症状は?原因と対処法を知ろう

どうにかしたい片頭痛...片頭痛の症状は?原因と対処法を知ろう

「頭がズキズキと痛む…」
「長い間頭痛に悩まされている」

など頭痛のお悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか?片頭痛は突発的に起こり、生活に支障をきたすこともあるので、頭痛が起こった時にどうすればよいのかを知っておくことは大切です。本日のブログでは、片頭痛の症状やその原因と対処法などを解説します。

片頭痛とは?

片頭痛とは、頭の片側または両側が痛いと感じ、日常生活に支障をきたす頭痛の一種です。この頭痛は、吐き気や嘔吐を伴うことが多く、光や音、においに対して敏感になることがあります。頭痛には、頭痛そのものが病気の「一次性頭痛」と、他の病態が原因で発生する「二次性頭痛」があります。

片頭痛は一次性頭痛の代表的なもので、日本では約3人〜4人に1人がこの症状に悩まされています。全国調査によると、15歳以上の片頭痛の有病率は8.4%で、特に女性に多く見られ、男性の約3.6倍の頻度で発症します。片頭痛は10代から増え始め、50代以降には減少し、70代以降で片頭痛に悩む人は非常に少なくなります。

片頭痛の症状とその特徴

片頭痛の症状とその特徴

片頭痛かどうかを判断するための目安になる症状は以下の7点です。

1. 生活に支障が出るほどの重い痛み

強度の片頭痛の場合、「動けない」「休みたい」と感じるほどの強い頭痛が起こり、日常生活や仕事に支障をきたします。体を動かすと痛みが悪化し、椅子に座った状態で体を前に倒したり、頭を左右に振ったりすると痛みが増す場合、片頭痛の可能性が高いです。

2. 吐き気や嘔吐を伴う

片頭痛が発生すると、消化器官の動きにも影響が出るため、吐き気や実際に嘔吐することがあり、中には下痢をする人もいます。

3. 光や音、においに敏感になる

普段は気にならない光や音、においに対して敏感になることがあります。こうした刺激が煩わしく感じ、「暗くて静かな部屋で休みたい」と思うことが多くなります。

4. 脈打つような拍動性の痛み

ズキンズキンと脈打つような拍動性の痛みが特徴です。ただし「脈打つ感覚がよく分からない」というケースもあり、片頭痛以外の頭痛でも「脈打っているような気がする」と感じることがあります。拍動性の痛みに加えて、上記のいずれかの症状があれば、片頭痛の可能性が高まります。

5. 前兆として視界がキラキラと光る「閃輝暗点(せんきあんてん)」

片頭痛持ちの約3割の人に、頭痛の前兆として視界にキラキラとした光が広がる「閃輝暗点」という視覚症状が現れます。閃輝暗点は頭痛が始まる前に出現し、5~60分持続して徐々に消え、その後すぐに頭痛が始まることが多いです。

6. 頭の片側だけが痛むとは限らない

「片頭痛」とは片側が痛むことが特徴ですが、両側が痛むことも珍しくありません。

7. 1回の発作が4~72時間継続する

片頭痛の発作は1回で4~72時間続きます。薬を飲まずに30分で収まる頭痛や、4日以上続く頭痛は片頭痛ではないと考えられます。

片頭痛の原因

片頭痛の原因

片頭痛が発生するメカニズムは完全には解明されていませんが、複数の要因が三叉神経を刺激し、痛みを引き起こす物質が分泌されることで、炎症や血管の拡張が生じて頭痛が発生すると考えられています。
片頭痛の引き金となる要因には、遺伝的な体質やストレス、睡眠不足や過剰な睡眠、飲酒、光、音、においなどの刺激、月経周期、天候などが挙げられます。これらの要因が複数重なることで片頭痛が引き起こされることが多いです。

片頭痛の診断と治し方

片頭痛の診断と治し方

多くの人は市販の鎮痛薬で片頭痛に対処していますが、頭痛が生活に支障をきたす場合や、毎月のように寝込んでしまう場合は、医療機関への受診を検討することをおすすめします。

また、市販の鎮痛薬を週に2日以上使用する状態が3カ月以上続く場合も、受診をおすすめします。頻繁に鎮痛薬を使用すると、薬の使用過多による頭痛が慢性化する可能性があるため市販薬を常時服用している場合は、服用し続けるのではなく一度当院にご相談ください。

片頭痛の診療では、まず詳しい問診が行われます。頭痛の発生時期や持続時間、頻度、薬の効果、ライフスタイルなどを確認します。次に神経診察を行い、必要に応じてMRI検査や血液検査を実施します。脳出血やくも膜下出血などの危険な疾患の可能性もあるため、MRI検査は重要な診断ツールと言えます。片頭痛と診断された場合、生活指導や薬物治療が行われます。医療機関では、市販の鎮痛薬とは異なる片頭痛に適した治療薬が処方され、片頭痛の発作時には血管を収縮させて痛みを和らげるトリプタン製剤(内服薬、点鼻薬、自己注射剤など)を中心に、吐き気止めや一般鎮痛薬を組み合わせて治療します。

まとめ

片頭痛の発作頻度は人によって異なります。年に数回の人もいれば、月1回、週に何日も痛む人もいます。環境や生活習慣、鎮痛薬の過剰摂取などから頭痛の頻度が増え、慢性片頭痛になることもあります。この状態になると治療が困難になるため、早期に適切な治療を受けることが重要です。ながしま脳神経外科リハビリクリニックでは、MRIを用いた検査が出来ますので、お気軽にご相談ください。

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