脳神経外科ブログ

頭痛がある場合は、何科に行ったらいい?どのタイミングで受診したらいい?

2024.10.09
頭痛がある場合は、何科に行ったらいい?どのタイミングで受診したらいい?

頭痛は、多くの人が経験する症状であり、その原因や程度はさまざまです。軽度のものから、日 常生活に支障をきたすほどの強いものまで、症状は人や体調によって異なります。
特に片頭痛は、強い痛みとともに吐き気や視覚障害を伴うことがあり、治したいが「何科に行け ばいいのか分からない」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
今回は、頭痛の種類と発症した際に何科に行けば良いかを紹介します。
また、医療機関を受診する目安についてもご紹介しますので、ご自身の症状に合った適切な対処法を見つける参考になれば幸いです。

頭痛に悩んでいる人は4人に1人

頭痛に悩んでいる人は4人に1人

頭痛は多くの人が経験したことがあり、日本人の4人に1人は慢性的な頭痛で悩んでいると言われています。

頭痛に悩む人々は、医療機関を受診すべきかどうか、行くとしたら何科を受診すれば良いのか、行く目安 はいつなのかと迷うことが多いです。

頭痛に悩まれている方のうち7割もの方が、医療機関を受診せずに我慢したり市販薬を服用していますが、適切な治療を放置してしまうと3割の方が慢性化してしまうと言われています。

頭痛は日常的におこる症状だと思い、放置してしまいがちですが 我慢をせず医療機関で適切な治療を受けることによって、症状が軽減されたり、脳卒中や脳梗塞の早期発見につながることもあります。

「あれ?いつもと違う」と違和感を感じたら医療機関で診察を受けるようにしましょう。

<医療機関で診察を受けた方が良い理由>

●1つ目
医療機関でのみ処方できるお薬があるので市販薬では改善されない症状が軽減できることがある。

●2つ目
痛みを放置すると脳が痛みを感じやすくなり、頭痛の頻度が高くなることがあるのでMRI検査などで原因を精査することによって、頭痛の症状や頻度が悪化または慢性化するのを予防することができる。

●3つ目
脳卒中・脳梗塞などの早期発見につながる。

頭痛は我慢する病気ではなく、治療するべき病気です。

一度、かかりつけの内科で相談してみるのも良いでしょう。または当院のような専門的な治療を行っている脳神経外科にお気軽にご相談ください。

それでは次に、症状別に何科に行けばよいのかをお伝えしていきます。

頭痛の種類と特徴

頭痛といっても、痛みの強さや痛み方・痛む場所は人それぞれです。ここからは症状別に解説します。
代表的な症状は、次の4つです。

 

1.  吐き気や手のしびれなどを伴う強い痛み
2.  ぎゅーっと圧迫されるような痛み
3.  頭がズキズキと脈打つような痛み
4.  頭の片側だけの激しい痛み

 

これらの症状に当てはまらなくても、命に関わる病気が隠れている可能性はゼロではありませ ん。頭痛以外にも体調に不安を感じた際は早めの受診をおすすめします。

1.吐き気や手のしびれを伴う強い痛み

1.吐き気や手のしびれを伴う強い痛み

吐き気や手のしびれを伴う強い痛みは、命に関わる危険性が高いです。 市販薬で様子を見るのではなく、できるだけ早く脳神経外科、脳神経内科、または救急外来を受 診しましょう。

このような症状で疑われる病気には、くも膜下出血、髄膜炎などがあります。また、一部の脳腫 瘍でも強い痛みを感じることがあります。

<くも膜下出血>

突然、今までに経験したことのない激しい痛みが発生し、時間が経っても改善せず、吐き気や意 識喪失を伴うことがあります。死亡率が高く、命が助かっても後遺症が残ることが多いです。

<髄膜炎>

頭痛以外に発熱や首の硬直、痙攣発作、意識喪失などの症状が現れることがあります。

2.ぎゅーっと圧迫されるような痛み

頭が締め付けられるような痛みによって日常生活に支障をきたすような場合は、脳神経外科、脳神経内科を受診しましょう。症状が軽い場合は、必要に応じて市販薬を服用しご自宅で様子をみられても良いでしょう。

このような痛みは、緊張型頭痛の代表的な症状です。頭全体や後頭部を締め付けられるような 鈍い痛み・頭に重いものが乗っているような痛みを感じることがあります。痛みの強さはあまり強 くありませんが、数時間から数日間繰り返して痛むこともあれば、持続的に毎日のように痛むこと もあります。

緊張型頭痛は、ストレスや首・肩・背中の筋肉の緊張、血流の悪化が原因で起こります。医療機 関での診断・治療に加え、ストレス解消や生活習慣の改善が症状緩和に繋がります。

3.ズキズキと脈打つような痛み

頭がズキズキと脈打つような痛みによって日常生活に支障をきたすような場合は、脳神経外科、脳神経内科を受診しましょう。
先ほどの緊張型頭痛と同様に症状が軽い場合は、ご自宅で様子をみられても良いでしょう。

このような痛みは、片頭痛(偏頭痛)の代表的な症状です。繰り返し痛みを感じ、吐き気を伴うことが多く、痛みが強くなると日常生活や仕事に支障をきたすこともあります。痛みは長時間続き、月に1~2回、多い 場合は週に1~3回発生することがあります。

片頭痛は、におい・光・音などの刺激で神経伝達物質のバランスが乱れ、頭の神経や血管に炎 症が起こると考えられています。医療機関で適切な治療を受けることで、頭痛の予防や頻度・強さの軽減が期待できます。

4.頭の片側だけの激しい痛み

頭の片側だけが激しく痛みを感じる場合は群発頭痛かもしれません。

群発頭痛の痛みはとにかく激しく、片側の目の奥をえぐられるような激痛に襲われます。頭痛だけでなく、眼の充血や流涙、鼻汁や鼻閉、縮瞳と眼瞼下垂(まぶたが下がる)などの症状も伴うことがあります。群発期に入ると1時間から数時間の激しい頭痛が、数日から数ヶ月間、毎日続きます。

群発頭痛は市販のお薬では効果があまり期待できません。脳神経外科などの専門的な医療機 関で適切な治療を受けることで、症状の軽減が期待できます。
次に、医療機関を受診する目安についてお伝えしていきます。

病院に行く目安について

病院に行く目安について

あれ?といつもと違う違和感を感じたらすぐに受診しましょう。

普段、市販薬などご自身で対処することも多く「いつものこと」と我慢してしまいがちな症状です。

しかし、普段と違う強い痛みや、突然の激しい痛みがある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

特に、手足のしびれや視力の変化などが伴う場合や頻繁に起こる場合、、数時間経っても軽減しない場合は、くも膜下出血や髄膜 炎などの重篤な病気のリスクがあります。ためらわずに医療機関を受診してください。

まとめ

本記事では、頭痛が起きた際に何科を受診したらよいか・受診するかの対処や目安について紹介しました。

スマホが普及した今、頭が痛くてもスマホやPCの使いすぎによる「ただの一時的な疲れ」と思い 込んでしまいがちです。

一時的なものであれば安静にし目や身体を休めると回復しますが、頭痛の恐ろしいところは いつの間にか慢性化し、そして重度の病気のSOSに気づきにくくなるということです。

当院「ながしま脳神経外科リハビリクリニック」では、最新のMRI装置を用いて専門的な治療をご提供しています。あれ?と思った方は、ぜひ一度ご相談ください。

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