脳神経外科ブログ

認知症心理検査

2024.08.19

前回、認知症診断には問診、画像検査、心理検査の3つの情報が必要であることをお話しました。
今回はその中の『心理検査』についてお話したいと思います。

心理検査は「認知症テスト」や「記憶力テスト」などと呼ばれることもあります。ながしま脳神経外科リハビリクリニックで行っている心理検査の正式名称は『改定長谷川式簡易認知スケール といいます。聖マリアンナ医科大学名誉教授 長谷川和夫先生が考案し認知症の簡易検査としては日本で一番多く用いられています。

改定長谷川式簡易認知スケールは、検査時間が15分前後と短時間で施行できることが最大の特徴です。設問は全9項目、今日の日付や今いる場所を答える見当識テスト、いくつかの単語をその場で覚え後から思い出して言う記憶テスト、簡単な計算や検査者が言った複数の数字を逆から言う数字を用いたテストなどで構成されています。

全問正解で満点が30点のテストです。減点法で採点され20点以下で「認知症の疑いあり」とされます。また、20点以上であっても「軽度認知障害MCI(認知症予備軍)」と判定されることがあります。

気を付けなくてはならないのが改定長谷川式簡易認知スケールの結果が20点以下だからといって必ず認知症とは限らないということです。前回お話したように認知症の診断は問診、画像検査、心理テストの総合判断で行い、改定長谷川式簡易認知スケールの結果だけでは正しい診断はできません。

また改定長谷川式簡易認知スケールは、すべての設問が「言葉」を使った検査であるため、難聴の方や何らかの障害で話すことができない方、または日本語が話せ以内方の場合には正確に評価ができない点にも注意が必要です。補聴器をお持ちであれば検査前に着用し、難聴であることを事前に申し出てください。

当院には認知症専門医も在籍しており、改定長谷川式簡易認知スケールにあわせてMR検査、問診をもとにより正確に認知症診断を行います。
認知症や物忘れが気になる方はお気軽にながしま脳神経外科リハビリクリニックご相談下さい。
早めの受診で健康寿命を延ばしましょう。

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