今回から数回にかけて認知症についてお話したいと思います。
今回は「物忘れ」と「認知症」についてです。みなさんは「物忘れ」と「認知症」の違いをご存じでしょうか?
誰しも年齢を重ねると年相応に記憶力・判断力・適応力などは衰えます。これは自然な老化現象であり認知症ではありません。では認知症とはどういったものでしょうか。
「物忘れ」と「認知症」を似たような状況で見比べてみましょう。
≪ケース① 物忘れ≫
「昨日の夕食は何を食べたかしら??」こんな事って時々ありませんか?これは単なる「物忘れ」です。物忘れの場合は、食事をしたこと自体は覚えていますが何を食べたか献立が思い出せません。また自身で「献立を忘れている」という自覚があり思い出そうと努力もします。何かヒントを与えると思い出せたりするのも物忘れの特徴です。
≪ケース② 認知症≫
一方、似たような場面でも『認知症』の場合は「夕食を摂ったかどうかなんて知らないわ!」と食事したこと自体を忘れてしまいます。ヒントを与えても「そうだっけ?忘れた」と思い出せません。
「物忘れ」では自身が体験したことの“一部分だけ”を忘れてしまうのに対し、「認知症」では“体験そのもの”を忘れてしまいます。「あの人の名前が思い出せないわ」や「待ち合わせの時間は何時だったかしら?」といったものは多くの場合は認知症ではなく加齢に伴う物忘れです。
体験そのものを忘れてしまうような「認知症」が疑われる場合は早めに検査を受けましょう。
また半年、1年といった短い期間で急激に「物忘れ」」の頻度が増したように感じる場合も念のため検査を受けましょう。
ご自身やご家族の物忘れや認知症でお困り・お悩みの方はお気軽にながしま脳神経外科リハビリクリニックにご相談ください。専門医がていねいに診察・診断いたします。
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