脳神経外科ブログ

脳梗塞と『FAST』 その4

2024.04.29

前回に引き続き『FAST』という標語についてご紹介したいと思います。

前回までのおさらい。

「F」はFace()F

A」はArm()A

S」はSpeech(話す)のSでした。

 

今日は最後の1文字「T」についてご紹介しましょう。

T」はTime(時間)Tです。

この「Time」には2つの意味があります。

ひとつめは「出来るだけ早く!」です。以前にお話しましたが、脳梗塞の治療はいかに早く治療を開始するかがとても重要です。脳梗塞では、1分間に190万個の脳細胞(ニューロン)が死滅していきます。しかも脳細胞はひとたび死滅すると回復することはありません。脳梗塞をうたがう症状や異変に気づいたら迷わず病院を受診するか救急車を呼んでください。

ふたつ目は、「何時頃に症状が現れたか?」という「時間」です。これを「発症時間」といい、治療方針を決める上でとても重要な意味を持ちます。受診先の病院の医師から必ず「何時にこの症状が出ましたか?」と聞かれます。可能な限りで結構ですので時間を記憶に留めておいてください。ご自身やご家族の一大事に慌てる気持ちはよく分かりますが、どうか冷静に「発症時間」を記憶しておいてください。

 

FAST」。いかがだったでしょうか。

是非、ご家族みなさんで知っておいてください。

 

当院ではMRIを完備しており急性期脳卒中に対しても迅速かつ的確に対応いたします。

脳卒中に関するご不安やお悩み事はながしま脳神経外科リハビリクリニックにご相談下さい。

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