脳神経外科ブログ

脳出血

2024.03.18

今日は脳卒中さいごの1つ「脳出血」についてお話をしたいと思います。
くも膜下出血と脳梗塞については前回までのブログをご覧ください。

まず、脳出血は「脳」のどこで出血するのでしょう。
答えは、脳細胞そのものが破綻し出血することを脳出血といいます。
くも膜下出血は、脳細胞に栄養と酸素を届ける血管のコブ(動脈瘤)が破れて出血するのに対し、脳出血は脳細胞そのものが壊れて出血します。脳出血がやっかいなのは出血した血液が更に症状を悪くする点です。出血した血液は血種(血のかたまり)となり、周囲の正常な脳を押しのけます。出血量が少量であれば周囲の脳細胞への悪影響もさほどではありませんが、出血量が多いと押しのけられた周囲の脳細胞にもダメージを与え、麻痺やしびれ、意識障害など様々な症状を引き起こします。大出血の場合は、死に至ることもあるとても恐ろしい病気です。また脳のどの部分が出血するかによって症状や後遺症も様々で、たとえ一命を取りとめても重い後遺症が残ることもしばしばです。
では脳出血の予防について考えてみましょう。

脳出血の1番の原因は「高血圧」です。遺伝的要素で高血圧症をきたすこともありますが、一般的には生活習慣と関り深いことが多く、「運動不足」「過食」「塩分の取りすぎなど」が原因であることが多いです。このため、生活習慣の見直しや降圧剤による血圧コントロールが脳出血予防につながります。

未病・予防が重要です。「ちょっと血圧が高めかも・・・」と思われる方、「ちょっとぐらい・・・」と過信せず早めに当院までご相談下さい。

大阪市の脳神経外科、ながしま脳神経外科リハビリクリニックでは脳神経外科外来だけでなく、循環器内科外来も行っております。血圧のご心配、不整脈のご不安などお気軽にご相談ください。
※循環器内科外来は、第2金曜日と第4金曜日のそれぞれ午後の診療で行っております。原則として完全予約制ですので、受診をご希望の方は事前にご予約をお願いいたします。

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